二つの 御駒山
KFCが誇る 凝り性の塊 ”干支おじさん” による新作駒の発表です。
このたび、栗駒山火山外輪山の”御駒山”と花山湖近傍の”御駒山”を登りましたのでご報告いたします。
御駒山は、宮城県栗原市花山(旧栗原郡花山村)にあって、標高522m、山麓の花山湖を抱え込んだような大きな山である。
この山には2006年6月に登らせていただいたが、標高519.7mの三等三角点が設置されていたので、その地点で引き返してしまった。
その時に山頂に山名板も無いので不思議に思ったが、三角点標識を確認したので下山してしまった。しかし、この三角点の奥約150mぐらいのところに522mの別な山頂があるのではないかと、5月30日にあらためて標高522mの山頂(御駒様の祠があった)を目指して登った。
もう一つの御駒山は、高頭式編『日本山嶽志』本文の27ページに、
御駒山 羽後國雄勝郡陸前國栗原郡ニ跨ル、雄勝郡○○村字檜山臺[此村當時何村ニ附属スルヲ知ラズ、其近傍ト想ハル、東成瀬・皆瀬ノ二村役場紹會セシモ回答ナシ]ヨリ五里十八町ニシテ其山頂ニ達ス。
と記載されていて、高頭は御駒山について現在の成瀬村と旧皆瀬村(現湯沢市皆瀬)に問い合わせをしていた。
高頭の記載したこの御駒山は、私は前述した花山村の御駒山とずうと思っていたが、平成17年(2005)11月に日本山岳会創立100周年記念出版『新日本山岳誌』の365ページ「栗駒山」の説明文に、「……もっとも高い尾根を形づくる栗駒山から御駒山(1573m)、秣岳(マグサダケ 1424m)とつづく稜線が外輪山。」とあった。
地形図『栗駒山』を見ると、栗駒山の西に標高1573mの補助点標識の記号がある。その地点は秋田県雄勝郡東成瀬村、岩手県一関市、宮城県栗原市の区分点にもなっている。この分岐点が高頭式が探していた御駒山だと確信した。
栗駒山側から見るとお皿を逆さにしたような平原状の山で、ピークとは思えない山容であった。
写真説明(上から)
花山湖から見た御駒山(522m)
御駒山(522m)山頂
御駒山(1573m)山頂(補助点)
栗駒山側から見た御駒山(1573m)
御駒山から見た秣岳の雪形(馬でなく牛かな)